鈍色の空に繊細なレースを編み出す木々の枝が、とても美しい季節になった。
 ロケからの帰り道、何気に外を歩いて帰りたくなった天は、ふらりと立ち寄った
公園で立ち止り、空を見上げた。
 はぁ……と白い息を吐き出し、自分の指先を暖める。
(寒い……今夜は暖かくして休まないと……ね。)
 重い雲をしたためた空からは白い妖精たちが舞い降りて来た。天は再び歩き出すと、家路を急いだ。

「お帰りなさい!」
 リビングの扉が開き、紡は部屋に入って来た愛しい人の姿を認める。
 ちょうど、天が帰って来る時間だと知らされていたため、紡は彼のために、ソファーに腰掛け、温かい
ココアを用意していた。ほんのりと甘やかな香りが、鼻をくすぐる。
「ただいま……。」
 天はふっと紡の姿を見て、目を丸くした。急いで、コートを脱ぎ、帽子や変装用の伊達メガネと
マスクをはずし、ズカズカと紡の隣に座った。
「ちょっと、この格好、どういうこと?」
「へ……どういうこと……って言われましても……?」
 その日の紡は、緩やかなベージュピンクのニットワンピースに黒のタイツ、という非常にシンプルな
ものを身に着けており、格段におかしな格好をしているつもりが当の本人は全くない。
 天はぐっと紡の手首を掴み、天の方に向き直らせた。
「こんな無防備な姿していて、煽っている自覚ないの?」
 天は、すっとニットワンピの裾から太腿に触れた。
「ひやっ……!?」
「全く、自覚なかったの……?いけない子。」
 天はぐっと紡の腰に手を回し、耳元に息を吹き掛けた。
「帰って来て、大好きな子が、こんなに無防備な姿で待っていたら、悪戯したくなるよね。」
 そして、天は腰から胸元へと手を滑らせると、そっと紡のニットの上から、片方の乳房を揉んだ。
「……天くんっ……!」
「こんな、胸元が大きく開いたニットを着て、胸の谷間なんて見せて。他に誰か訪ねて来たら、キミ、
 襲われるよ?」

 天は片方で紡の胸を揉みながら、片方は侵入した太腿を何度も執拗に撫で上げる。
「ご……ごめんなさいっ……!そんなつもりじゃっ……!」
 涙目でうるうると天を見つめる紡の姿は、より一層煽情的だ。天は唇を奪うと、紡をソファーに
押し倒した。
「ちょうど、外も寒かったから、紡ちゃんに温めてもらおうかな?」
 天はにっこりと微笑むと、紡の白い首筋にキスを落とした。
「ひゃぁぁああんっ!」
 紡の啼き声に天の火が付き、ニットの隙間から、紡のたわわに実った乳房を包み込んだ。
「……あれ?紡ちゃん……ブラ、してなかったの?」
「……はい……だって……今日はもう、出る予定なかったですから……。」
「へぇ……ますます、いけない子だね、キミは。」
 ニットから乳房を片方出すと、ねっとりと指先で、乳首を弄った。
「や……天……さん……っ!」
「もう、こんなに立っているけど、気持ちよかった?」
 天はぺろりと紡の乳首を舐めた。
「ひやあぁあああんっ!」
 そして、天はがっと太腿を掴み、紡の布で覆い隠されている秘部を露にさせた。そして、タイツごしに
紡の秘所を指で撫でた。
「あぁああああんっ!やっ!」
 ぴくぴくと悶える紡を見て、天は楽しそうに言った。
「気持ちいいんだ……?もっと、焦らしてほしい?」
 天は紡の割れ目を布越しに何度も指で擦ったり、円を描くように撫で回した。
「どんな感じなの?紡ちゃん?」
「ひやぁぁんっ!」
 顔を紅潮させて、喘ぐ紡が、どれだけ気持ちよくなっているか分かっているくせに、天は敢えて、
紡に質問を投げ掛ける。
「……ジュンジュン……しちゃう……の……っ!」
「そう……じゃあ。」
 天はピリピリと紡のタイツを破り始めた。そして、黒いタイツから露になった紡の
柔らかい太腿に口付けた。
「――!?天さん!?」
「たまにはいいでしょ?こういうのも?」
 そして、紡の唇を何度も貪りながら、破れたタイツの隙間から、更に秘部を覆った布の
隙間から指を差し入れ、紡の柔らかな秘花に潜り込んだ。
「ひやぁああんっ!あぁ……っ……天さんっ……!」
 指先を入れただけでぐちょぐちょと愛液を滴らせ、いやらしく腰を振る姿を見て、天はますます指先で
紡の内壁をじわじわと押すかのように、そして、ぐるぐると指で柔らかく掻き回した。
「紡ちゃん、びしょびしょだよ。」
 天は耳元で囁くと、かちゃりと自分のベルトに手を掛けて、怒張した自身の熱杭を紡の秘部に
押し当てた。
「きゃっ……!」
「今日は、このまま入れちゃうよ。」
 天はちゅっと耳元にキスをして、紡の穿いているパンティをずらし、秘所を露にすると、ずぶりと
奥まで、熱杭を差し入れた。
「あぁ……んっ。」
 紡の口から官能的な溜息が漏れる。
「こんなに濡らして、そんなに気持ちよかったの?」
 そんなふうに悪戯な言葉を掛けているのも束の間、まだ動いていないにも関わらず、紡の膣内が
ぎゅっと天の熱棒を締め付け始めた。
「や……だって……天くんとだったら……いつだって気持ちいいよ……。」
「――!」
 天はたまらなくなって、腰を動かした。紡を感じさせたくて、そして自分も感じたくて、激しく腰を
打ち付けた。暴れ出した肉棒が、紡の奥の奥まで感じたくて、欲望の赴くままに突き進んだ。
「あぁっ……イクよ、紡ちゃんっ!」
「……はい……っ!」
 白い飛沫を吐き出すと、ぐったりと紡の上に被さった。
「……紡ちゃん……可愛すぎでしょ……。」
 ちゅっと二人はキスを交わした。
でも、まさかタイツを破られるとは、思いませんでした!」
 お風呂から上がり、先程の情事を思い出した紡は、ぽつりと呟いた。
「ごめんね、紡ちゃん。ちゃんと、代わりのタイツは買って来るから。」
 謝る天に背中を向けた紡は、少し恥ずかしそうに、でも、天に聞こえるように呟いた。
「でも……そんな天くんも大好き……です。」
 この後……二回戦が始まったことは言うまでもなく、外の冬の寒さはものともしない熱い夜となった。


1年ぶり以上に、やっと新作が公開出来ました。Webオンリーイベント【つむいつ3💗】にて
【Pixiv】にて先行公開したものです。本当は、「ニットの日🧶」とかに書きたかった着エロのお話。
もうねー、絶対に天くんは紡ちゃんが可愛くて仕方ないんですよ🥰🥰🥰
天紡💗💍✨💐🌷にはいちゃいちゃ💕 キャッキャ💕していてほしい🥰🥰🥰
本当は、漫画でも描きたかったので、いつか機会があれば。
(2021年4月25日完成、5月3日更新)